イベリコ豚はスペイン西部地方のみに生息する、イベリア種というスペイン原産の黒豚です。
イベリコ豚の歴史は古代ローマ帝国時代とも言われています。
現在では、希少な高級グルメ食材としても有名で世界の食通達の舌を魅了し続けています。

芳醇な香ばしさと甘み、さっぱりとした味わいが特徴です。
赤身には普通の豚肉では考えられないすばらしい霜降り（サシ）が入り、人肌でとろける上質な脂身はまさに絶品の一言。

イベリコ豚はスペインの広大な樫の木の森で育てられ、どんぐりや木の根、ハーブなど、自然産物だけを食べて育ちます。
通常の豚肉の飼育期間が約6ヶ月間であるのに対し、イベリコ豚は約14ヶ月。2倍以上の手間ひまをかけることにより、独特のコクと味わいが生まれるのです。

肉、特に脂身は「体に悪いのでは…」「太るのでは…」と敬遠されがちですが、イベリコ豚は美容や健康にいいといわれる成分がたっぷり。栄養学の観点からも近年注目されています。脂身には57％ものオレイン酸が含まれており、スペインでは「足のはえたオリーブ･オイル」とも呼ばれています。

イベリコ豚に含まれる成分
オレイン酸：血中コレステロールを減少させる働きがあり、動脈硬化や高血圧の予防にも効果があるといわれています。
ビタミンB群：代謝を助け、脳や神経、皮膚などを健康に保ちます。
ビタミンE：候酸化作用があり、血流を良くします。肌荒れの予防や改善にも。

スペインには、上質なイベリコ豚を厳選するための厳しい基準があり、最上ランクのベジョータは全体の数%しかしか存在しません。
イベリコ豚専門店 スエヒロ家は、本物の中の本物を扱うため、店主自らスペインへ行って得た正しい知識で最高品質のイベリコ豚を厳選しています。

1. Cerdo Ibérico de Bellota (ベジョータ)

毎年夏頃に誕生した豚のうち、イベリコ種の純度、肉付き、骨格などから選抜された子豚を100kg位まで飼育し、モンタネーラ　（10月～2月に放牧しどんぐりを食べさせる）の時期に約160kg以上のに育ったイベリコ豚。
メス血統100％の場合、野生に近いため肉質は少し硬め。
オスはメスに比べて肉質がやわらかいのが特徴で、純血に近づくほどに脂は肉に混ざり合い、「霜降り（サシ）」が少なくなっていくいきます。そのため、純血のベジョータは霜降りは少ないが肉質自体がまろやかになり、逆に混血度合いの強いものは肉にサシが多く入ります。

2. Cerdo Ibérico de Recebo (レセボ)

モンタネラ（放牧）期間中に規定の体重まで達しなかったため、その後、穀物飼料を与えられて育った豚。
しかし、実際にその豚がどのくらいの量のどんぐりを食べて育ったかを量ることはできないため、品質にはかなりのバラつきがあります。

3. Cerdo Ibérico de Cebo　（セボ、又はピエンソとも呼ぶ）

穀物飼料を与えられて育ったイベリコ豚。